2015年9月13日日曜日

日本生命:三井生命の買収発表 窓口販売の拡充が課題

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日本生命保険は11日、三井生命保険を買収すると発表した。2016年3月末までに経営統合することで基本合意し、三井生命の株式約85%を取得して子会社化する。記者会見した日本生命の筒井義信社長は「国内マーケットで圧倒的な基盤を作る」と語った。両社とも営業職員の販売が主体なため、ライバルの第一生命保険などに後れを取っている金融機関の窓口販売などで、どれだけ買収の効果を発揮できるかが課題となる。
 
11月上旬までに最終契約を結び、日本生命がいったん三井生命の全株式をTOB(株式の公開買い付け)で取得。その後、三井住友銀行など三井グループが約15%を日本生命から買い取る。買収金額は未定。3000億円前後とみられるが、来月までに三井生命の資産を査定して正式に決定する。合併はせず、同社の社名やブランドは残す。同社の保険加入者の契約内容も変わらない。国内生保同士の大型再編は、04年に明治生命保険と安田生命保険が合併して明治安田生命保険が発足して以来となる。

「国内ナンバーワン」。日本生命の筒井社長はこの日の会見で何度もこう繰り返し、業界の「ガリバー」として君臨してきた自負をのぞかせた。15年3月期は売上高に相当する保険料等収入で第一生命に戦後初めてトップの座を奪われており、「トップライン(売上高)へのこだわりは持ち続ける」と強調した。三井生命側に買収を持ちかけたのは今年3月という。三井生命の有末真哉(ありすえしんや)社長は買収に応じた理由について、「経営基盤の安定と信用力の向上につながる」と指摘した。

生保業界では、第一生命など大手生保が米国など海外の保険会社を相次いで買収しているが、日本生命は今回、国内の基盤強化を優先した。第一生命にシェアで抜かれたのも、銀行での窓販の売り上げで大差をつけられたことが要因だ。生保市場全体で昨年度に新規契約した保険は、営業職員の手によるものが44%なのに対し、金融機関の窓販が30%、保険ショップなどの代理店が26%と販売の経路が多様化している。

筒井社長は「現状では窓販や保険ショップ、代理店が大きなシェアを占め、今後さらに成長する」と述べ、三井住友銀行などと協力して窓販など営業職員以外の販路を強化していく方針を示した。現状では、両社とも9割の売り上げを営業職員に頼っており、相乗効果をどう出していくかが大きな課題となる。


第一生命に負けたのが相当悔しかったんでしょうかね。
今後再編が進みそうですね。

ソース:毎日新聞

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